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「ジャンゴ 繋がれざる者」☆☆☆☆☆ [映画・ドラマ・観劇]

このところ、コピー通りに忠実に映画記事をアップしております。音楽はさっぱりですが。。。おまけにCDプレーヤーが壊れています。どうしようかしら。。

待望のタランティーノ作品、先日見てきました。3時間近くの長丁場でしたが、出だしの音楽を聞いたときから、ワクワク感は最高潮。その後も、字幕の入れ方まで、最初から最後まで、全てが面白く期待通りで、大満足でした。

前にツイッターのつぶやきで、タランティーノが今度はマカロニウェスタンを撮ると聞いたときは、何でマカロニウェスタン??と頭の中がしばらくクエッションマークで一杯でしたが、納得。

大ざっぱに説明すると奴隷制度のある時代に、理解のあるドイツ人医師に自由にしてもらった黒人主人公のジャンゴが、医師と一緒に賞金稼ぎの旅に出て、最後は妻を捜して白人に復讐するというストーリー。

パンフに基づく、事前に仕入れておいた方が良い情報を書き出すと。。。

1.ジャンゴはマカロニウェスタンで伝統的に?使われる主人公の名前。一番最初に演じた俳優さんが、カメオ出演しています。ジャンゴに名前のスペリングを聞くシーンだそうです。知らなかったので、どんな方だったか思い出せない。。
2.ストーリーに散りばめられている風習・エピソード・史実は、事実もあれば、創作もあるようです。時代が相前後していることも含んでいます。タランティーノなりの歴史の解釈、観客へのアピールともとれるかも。
3.レオが血を流しているシーンは本当に出血しての迫真のアドリブらしいです。それをきっかけにタラ様と不仲説もあり。
4.長いので終わると思わずトイレに立ちたくなりますが、ちょっと我慢してエンドロールを見ましょう。よくわからないおまけがあります。

この映画の紹介やレビューを読むと、どれを見ても、農園主を演じたレオナルド・ディカプリオが稀代の悪役残虐非道と書かれているようですが、私は正直そうは思えませんでした。
ピッタリの役なのですが、彼のセリフにもあるように、子供の時から黒人と一緒に暮らしてきたという環境。レオの世界に入っていくと、普通に召使としてきれいな格好をして屋敷で働いている黒人が沢山。奴隷というよりは、もう少しよい待遇に見えました。残虐なところはあっても、ビジネスを重んじるのはわかるし、他人の意見も受け入れ、過激な部下を諌める知性も、ユーモアもある人物として描かれていると思うのですが。。。ちょっと可哀想なぐらいでした。演技は抜群。自ら志願しただけのことはあります。
屋敷に帰って年増の姉君に呼びかけるシーンはたまりませんでした。

もちろん、他には主人公のジャンゴも、レオ様に仕える黒人執事?役のサミュエル・ジャクソンもすばらしい演技でした。
タランティーノ作品常連さん以外にも、結構有名な俳優さんが。ドン・ジョンソンって昔のテレビドラマでよく見て顔が懐かしいような。でも、農園主の顔がそっくりに見えて、違いがわかりませんでした。

とにかく、タランティーノが好きなら、ゲラゲラ笑ってしまうシーンがいくつも。(もしかしたら、こないだの映画館では笑ってるのは私と友達だけのシーンもあったかもですが)にんまりしてしまうセリフも沢山。それが、残虐殺戮と両立しているところが、タランティーノの真骨頂かもと思いました。
血まみれ殺戮の方は相変わらずですので、嫌な方はお気をつけください。

ところで、早めにシートに座ったので、入ってくる観客を眺めるともなく眺めていたのですが、もしかして、タランティーノ好きというより、本当のマカロニウェスタンと間違えて見に来てるのかというような年輩の男性が結構多かったです。感想はどうだったのか気になるところです。

キル・ビルはどうしても理解できないのですが、タランティーノのほかの監督・脚本作品はどれも大好きです。ただ、1本だけ観ていないのがあるので、借りてみようかなと思っています。

歴史物3部作の1作目が、今回のドイツ人役も演じたクリストフ・ヴァルツも出ているご存知ユダヤがナチスに復讐する「イングロリアス・バスターズ」、2作目が本作ジャンゴ。3作目はノルマンディー上陸の黒人兵の話だそうです。今度は欧州の戦争の歴史をどう変えるのか。楽しみ。

それにしても、タランティーノ、太りましたね。先日のアカデミーの放映をみても、今回の出演シーンを見ても。(もちろん出演しています)

ところで、時々やたらアップになっていたセリフはほとんどない若い黒人奴隷の俳優さん、男前ですが、有名な方?あのアップで何を語ろうとしていたのか。。。単にタランティーノも男前が好きなだけなのか。。。疑問です。

そうそう、パンフレットの小さな字を必死で読み進めると、「パルプ・フィクション」のトラボルタの役が、最初はダニエル・デイ=ルイスが予定されていたと有るのを読んでびっくり。ありえないだろう。。。トラボルタに変えたタランティーノえらし。

史実そのままではなくとも、黒人差別、奴隷制度を扱うということで、本国アメリカでは、スパイク・リーが反対したり、ひと波乱は呼んだ作品だそうです。けれど、普通の日本人から見れば、英語の差別用語もそんなに気にならないでしょうし、決して暗いストーリーではありませんので、その点ではご安心。

万人向けではありませんが、私としては大絶賛のお勧めです。
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