「時のみぞ知る」 ジェフリー・アーチャー [本]
久々のアーチャーです。上下巻の文庫本。
簡単にまとめると、英国のブリストルという港町に生まれた貧しいけれど聡明な主人公の成長期。時代は第二次世界大戦前。父親の死と、主人公の出生にまつわる謎を軸にして、物語は進んでいきます。登場人物それぞれが時間を前後して、自分からの目線で語るスタイル。
英国の階級制度や、それに伴う学校制度、聖歌隊の話などが興味深く、登場人物のキャラクター設定も際立っているので、アーチャーの作品のお決まりで、ついつい時間を気にせず読み続けてしまいます。
最後は連続テレビドラマのような終わり方。英国では更に第二編、三編が出版されているそうです。この流れだと、次の舞台はアメリカでしょうか。
そして、ここからは、辛口。そのまま大河ドラマという感じの巧い小説ですが、それだからか、人物描写に納得がいかないところも、散見。ねたばれになってしまいますが。。。
その1.主人公の実の父が母子をそこまで嫌って邪険にする理由が、階級制度というだけでは説得力不十分で説明もない。
その2.最後の入れ替わりの話は唐突。
その3.古典的な禁断の恋ですが、主人公カップルがあまりに暢気な意識。無知と時代のせいなのでしょうか。
その4.母がどうして止めないのか理由がわからない。普通ならありえないのでは。
まあ、それを横においておいても、読みやすいし、面白い小説です。
アーチャーを知らない人が自分の回りに沢山いるのにびっくりしますが、本(小説)を読まないと、そんなものなのでしょうか。アーチャー初心者にはお勧めの入門小説になるような気がします。
次作の早い翻訳を期待したいなと思います。
歴史好きにもお勧めです。
簡単にまとめると、英国のブリストルという港町に生まれた貧しいけれど聡明な主人公の成長期。時代は第二次世界大戦前。父親の死と、主人公の出生にまつわる謎を軸にして、物語は進んでいきます。登場人物それぞれが時間を前後して、自分からの目線で語るスタイル。
英国の階級制度や、それに伴う学校制度、聖歌隊の話などが興味深く、登場人物のキャラクター設定も際立っているので、アーチャーの作品のお決まりで、ついつい時間を気にせず読み続けてしまいます。
最後は連続テレビドラマのような終わり方。英国では更に第二編、三編が出版されているそうです。この流れだと、次の舞台はアメリカでしょうか。
そして、ここからは、辛口。そのまま大河ドラマという感じの巧い小説ですが、それだからか、人物描写に納得がいかないところも、散見。ねたばれになってしまいますが。。。
その1.主人公の実の父が母子をそこまで嫌って邪険にする理由が、階級制度というだけでは説得力不十分で説明もない。
その2.最後の入れ替わりの話は唐突。
その3.古典的な禁断の恋ですが、主人公カップルがあまりに暢気な意識。無知と時代のせいなのでしょうか。
その4.母がどうして止めないのか理由がわからない。普通ならありえないのでは。
まあ、それを横においておいても、読みやすいし、面白い小説です。
アーチャーを知らない人が自分の回りに沢山いるのにびっくりしますが、本(小説)を読まないと、そんなものなのでしょうか。アーチャー初心者にはお勧めの入門小説になるような気がします。
次作の早い翻訳を期待したいなと思います。
歴史好きにもお勧めです。
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