SSブログ

「人を助けるすんごい仕組み」 ふんばろう東日本支援プロジェクト [本]

東日本の震災支援のためのNPO ふんばろう東日本支援プロジェクト の代表で早稲田大学大学院の講師である著者が、当時を振り返り、このNPOがどのように支援を広げていったのかについて、内情を書かれた本です。

私自身はこのNPOについては聞いたことはあったと思いますが、実際に支援に参加はしていません。
本書の中では具体的に数字をあげて、どれだけの支援を実行したか述べられており、日本最大級の支援組織とのコピーが付いていますので、多くの方が活動に賛同されて参加されたのかなと推察し、紹介したいなと思いました。

支援の広がりにはネットの力が大きかったことが説明されており、facebookについての良し悪しの評価は的確かなと思われました。そして、結局、基礎になったのは実社会での人間関係、家族関係、地縁であったことを強調されておられるのも納得ではないでしょうか。

赤十字や国の支援については、批判的で、本NPOを見習うように述べておられるのですが、それで全てがうまく行くかというと難しいのではないかなあとも思われます。本の経歴では企業勤務経験があられるかどうかがわからないのですが、ちょっと違和感を感じる部分もありました。

著者の専門である構造構成主義については、度々説明があるのですが、正直に告白すると、単純明快当たり前なことに、わざわざ難しい名前をつけて学問にしているような感じを受けてしまい、私にはいまひとつピンときませんでした。早稲田の名前を出すからには、触れなくてはならなかったのかも知れませんが。

また、本としてシンプルに読むと、時系列やエピソードが十分に整理されておらず、ちょっと焦点がぼけた感はありますが、本NPOの活動に参加された方や、何か自分にもっと出来なかったのかなと今も考えている方には、よいバイブルになるのでは。と思いました。

最後に、勤務先の大学側の協力体制がどうだったのかも知りたいなと思ったのですが、特に触れられてはいませんでした。

今も支援の形を変えつつ本NPOは活動を継続されているようです。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。