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映画「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」 [映画・ドラマ・観劇]

先週、友達のセレクトでマドンナが監督した映画を観にいきました。ほとんど事前情報なく観たのですが、意外なほど面白かったです。

最初の方は過去と現代が交錯するのと、見づらい怖いシーンもあるので、なかなか入り込めなかったのですが、観ているうちに、ストーリーにはまりました。

英国王エドワードとアメリカの一般女性で離婚暦が2回あるシンプソン夫人の有名な恋愛と、現代(といっても何故か10年以上前の微妙な設定)のNYに生きる女主人公をシンクロさせて物語は進んでいきます。

シンプソン夫人は何となく写真を見たことがあるけれど、どうして王冠を捨てるほどこんな女性が良かったのかと思った覚えがあります。が、この映画を観て少し納得。
そんなに美人ではないけれど、社交的で気配りやセンスがチャーミングな女性だったとして描かれています。
エドワードは最近の映画「英国王のスピーチ」の吃音の英国王のお兄さんです。

この世紀の恋の2人については、諸説あるようですが、この映画では、女性側のウォリス(シンプソン夫人)に視点を当てているので、彼女自身も悩み、悪女と世間から非難され隔絶されつらかった様子も知ることができます。

ストーリーとしては、どちらかと言えば現代の主人公に主眼が置かれ、世紀のカップルについては、どうして2人がひかれあったのかという心理面については余り掘り下げられていなかったように思います。その分、2人が過ごした南フランスや宮殿での華やかかつセレブでクラシックな生活の美しい映像が目を楽しませてくれます。当時のファッションも魅力的。あの宝石のプレゼントは非難されても仕方ないのかもという感じですが、うらやましいことは間違いありません。

さて、現代の主人公ウォリーがどうしてウォリスとシンクロするかというと、母と祖母がウォリスに心酔して命名したということをきっかけに、かつての職場サザビーズで2人の縁の品のオークションが開催されるという設定。自分のうまく行かない夫婦生活から逃れるように2人の恋愛、ウォリスの人生に心情的に段々とのめり込んでいく様が非常に巧く描写されています。そしてついには、フランスまで行ってしまうという飛躍。けれど、それほど荒唐無稽な感じはせず、まあまあなストーリー運び。

そして、主人公は夫から離れて新しい恋に飛び込みます。その相手はサザビーズの警備員でロシア亡命者の元インテリ。同僚のテンテンのセリフには彼を少し馬鹿にしたようなセリフがあるのですが、何故かお家はおしゃれで広いし、若く見えてタフで男前の外見とは違い過去がある人として描かれています。

終始一貫暗くて不幸だった主人公が最後にはハッピーになる予感で終わったので、ほっとしました。

それと、おそらく多くの人が思うであろう、世紀のカップルの2人が一緒になって結局幸せだったのかなあという疑問については、幸せだったのだろうという答を出しています。晩年の2人のシーンには心を打たれました。

ちょっとロシア人が格好良すぎる感じもしないでもないのですが、グランドピアノを奏でるところに、私も友達も心を鷲づかみにされました。
なぜなら2人共(私は一応)ピアノを弾くし、なもんで、ピアノを弾ける男性には心ならずも同じような思いをしたことが。ピアノを弾くといってもピアニストではないというところがミソです。

音楽はクラシックなピアノの旋律が多く、優美でセンチメンタルで美しかったです。友達は既にサントラを購入。

この映画、女性にお勧めします。正直、英国王のスピーチよりずっと面白かったです。

そして、友達のセリフも心にしみました。恋が天から降ってくるのを待ってると。情緒不安定になるのが恋愛だけど、そうじゃない落ち着いてのんびりずーっとある恋愛がしたいって。
そんな気持ちにさせる映画でもあったかも知れません。
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